看取り介護を担当する介護職の問題点の1つとして指摘されているにのが、看取り介護への不安である。初めて看取り介護を担当する介護職の大半が、この悩みを訴えている。
看取り介護に不安を感じるの大きな理由は、経験がないためだと言える。これまでの介護とどう違うのか、死と直面したときに自分がどの感じるのかなど、経験がなければ分からないことばかりだ。
不安を和らげるためには、看取り介護の知識を身に付けるのが一番の近道である。参考書を読む、セミナーに参加する、インターネットで検索するなどして、さまざまな情報を集めることをおすすめする。看取りケアの解説を行っているYouTubeなどもあるため、インターネットから情報を集めるのは手軽な策だ。
ただしインターネットの情報は玉石混交のため、良質な情報を探す必要がある。信頼度が高く、体系的に知識を身につけるためには、研修会がおすすめだ。経験豊富な専門家が、わかりやすく指導してくれる。
既に看取り介護を経験している方は、細かな介護記録を作るのもいいだろう。介護の内容や自分が感じたこと、良かった点、改善点などをできるだけ詳しく記録する。経験や感想を書き出すことは、ストレス・不安を和らげるのにとても役立つ。起こった事柄を客観的に見つめ直すことができるからだ。
そして、新人にもベテランにも言えることだが、不安や悩みを独りで抱え込まずに、同僚や上司などに相談することが大切だ。職場やチームで不安や疑問を共有することは、より良い介護サービス実現のためにも必要である。